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歯周病

歯周病(ししゅうびょう)とは

歯周病とは、歯ぐきに細菌が侵入して、炎症を起こしたり、歯槽骨(しそうこつ、歯を支える骨)が崩壊していく病気です。

ほとんどが慢性であるため、自覚症状が現れた時にはかなり進行していることが多いようです。
世界中で感染している人口が最も多い病気だとギネスブックにも登録されているほど、一般的に起こりやすい病気です。

歯ぐきに細菌が侵入する原因は、プラーク(歯垢)が除去しきれていないことがあげられます。
また、歯周病を誘発する原因としては、歯並びの不正や、咬合の不具合があります。

現在、破壊した歯槽骨を再生させる技術の研究が続けられていますが、未だ実用化はされていないため、疾患の進行を止めることはできますが、残念ながら元の状態に戻すことはできません。

症状により、歯肉炎(G)、軽度歯周炎(P1)、中等度歯周炎(P2)、重度歯周炎(P3)と呼びます。
さらに、細菌が侵入する経路から、辺縁性歯周炎(へんえんせいししゅうえん)と根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)とに分類します。

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歯肉炎(しにくえん) G


初期の状態です。
炎症は表面に限局しており、歯槽骨の吸収(骨が溶けて下がってしまうこと)は伴いません。

歯ぐきがウズウズするような状態が続きます。
ブラッシングをしたり、デンタルフロスや歯間ブラシを使うと、出血することがあります。

歯肉炎は、体調が悪いときや、疲れているときになりやすい傾向があります。
また、低品質な歯ブラシを使ったり、お口に合わない歯ブラシを使用することにより、歯ぐきが傷ついて歯肉炎が起きることもあります。

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軽度歯周炎(けいどししゅうえん) P1


歯ぐきの炎症が歯槽骨に及び、垂直的な骨吸収(骨が溶けて、下方向に下がってしまうこと)を起こしています。

歯ぐきがウズウズするような状態が続きます。
ブラッシングをしたり、デンタルフロスや歯間ブラシを使うと、出血します。

骨と歯との間に隙間ができるため、急性期には歯のぐらつきを感じ、咬んだ時に軽い痛みを伴いますが、ほとんどは慢性期であるため、自覚症状はあまり感じません。

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中等度歯周炎(ちゅうとうどししゅうえん) P2


歯ぐきの炎症が歯槽骨に及び、水平的な骨吸収(骨が溶けて、横方向にも下がってしまうこと)を伴います。

歯ぐきの退縮が起こり、根部象牙質が露出するため、知覚過敏を併発します。
急性期だけでなく、慢性期にも歯のぐらつき感じ、強く咬むことができません。

歯ぐきがウズウズするだけでなく、腫れぼったく感じます。
ブラッシングや、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しなくても出血します。

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重度歯周炎(じゅうどししゅうえん) P3


歯を支える歯槽骨が喪失してしまいます。

歯のぐらつきが大きく、全く咬むことができません。
また、歯が傾き、歯の列が乱れてきます。

歯ぐきは出血しやすく、ブラッシングのできない状態になります。

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歯周病の治療法

軽度の歯肉炎および軽度の歯周病の場合は、歯ぐきの掃除(スケーリング)を行います。
また、咬むときに過度の力がかからないように、咬み合わせを調整します。

歯槽骨に炎症が及んでる場合は、スケーリングに加えて、感染歯肉搔爬手術を行います。
麻酔を使用して行いますので、痛みはありません。
通常の診療と同じように、チェアで受けることができます。

歯のぐらつきが大きい場合は、周りの歯に固定をする処置をします。

以上の処置を繰り返しても改善がみられない場合は、残念ながら抜歯となります。

歯周病の予防法

ブラッシングやフロッシングで歯の汚れを取り除きます

歯周病を予防するには、毎日のブラッシングがとても大切です。
歯ブラシで歯垢や食べかすを落とすことはもちろんですが、デンタルフロス、歯間ブラシを使って、歯の汚れをできるだけ取り除くことも必要です。

最近、デンタルスロスや歯間ブラシをお使いになるかたが増えてきているようです。
歯周病の予防にとても効果がありますので、ぜひデンタルフロスもしくは歯間ブラシの使用をおすすめします。
また、薬用の洗口剤を用いて、細菌の繁殖を防ぐこともできます。

ゆう歯科クリニックでは、歯みがきの指導もいたします。
ご自分に合ったハブラシ、デンタルフロスがわからないというかたには、おすすめのケア用品のご紹介もさせていただきます。スタッフまでお気軽にご相談ください。

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定期的な健診でチェックします

定期的な健診や、定期的な歯ぐきの掃除(スケーリング)も、歯周病予防に効果があります。
ゆう歯科クリニックでは、健診時に咬合を診査して、咬み合わせの力のバランスを整え、歯周病になりにくい環境を作っていきます。