歯冠補綴(しかんほてつ) かぶせる治療

歯冠補綴とは

う蝕(虫歯)や、歯の破折(はせつ)によって、咬み合わせ部分が大きく失われた歯を補うために、歯の形を整え、かぶせ物をすること、またそのかぶせ物を支える歯根の補強を行うことを、歯冠補綴(しかんほてつ)といいます。

歯冠補綴の場合、歯髄(しずい)が失われ、本体の弱っている歯が多いことが特徴として挙げられます。歯冠修復と比べて、より高度な咬み合わせの診断を駆使しながら、歯の形の全体像をデザインし、デザインした通りに歯の形を削り、歯の型を採り、技工作業でその型に合った材料を用いて補綴物(ほてつぶつ)を作ります。
出来上がった補綴物と歯は、歯質との接着性の高い材料を使って接着させます。

補綴物が咬み合わせ面に限られているタイプものを「アンレー」、歯全体を覆うタイプのものを「クラウン(冠)」と呼び、補綴する部分の大きさで2種類に分類します。
このページでは、さらに用いられる材料で分類し、説明します。

保険外診療の費用は1本当たりの値段です。金額には消費税が含まれております。

金属鋳造冠(きんぞくちゅうぞうかん)

金属鋳造冠金属鋳造冠 断面

金属で鋳造した補綴物は、とても丈夫で、壊れにくい特徴があることから、歯冠補綴の素材として極めて優れていると言えます。また、加工がしやすく、咬み合わせの微妙な調整も、ほかの補綴物に比べると、随分しやすくなっています。

しかし、800〜900Mpaという硬さを持っているため、噛んだ振動が歯に伝わり、歯根への負荷がかかることがあります。また、その比重の大きさによって、歯を支えている歯根膜に重さがかかり、歯根膜が痛みやすいといったマイナス面も挙げられます。ごくまれに、金属アレルギーの原因になることもありますので、気をつけて設計をしていく必要のある素材でもあります。

金属の色がそのまま出ますから、お口を開けたときにキラリと光るのが気になるという声も聞かれます。したがって、審美性が求められる前歯や犬歯、小臼歯には用いません。

保険診療
金パラジウム銀合金 (保証期間2年)
保険外診療
白金加金合金 クラウン(冠) 48,600円 (保証期間3年)
白金加金合金 アンレー 37,800円 (保証期間3年)

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硬質レジン前装鋳造冠(こうしつれじんぜんそうちゅうぞうかん)

硬質レジン前装鋳造冠硬質レジン前装鋳造冠 断面

硬質レジン前装鋳造冠は、金属をベースに、硬質レジンという白いプラスチックを表面に接着することで、強さと審美性の両方を兼ね備えたものになっています。

保険適用のものですが、金属の種類や治療の部位などによって適用条件が限られていますので、保険のきまりで装着できない場合もあります。

保険診療
金パラジウム銀合金 前歯、犬歯

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硬質レジンジャケット冠(HJK)

硬質レジンジャケット冠硬質レジンジャケット冠 断面

金属をベースに用いないで、その素材だけで補綴する冠が作られているものを、「ジャケット冠」と呼びます。

硬質レジンというのは、MMA(メチルメタクリレート)に金属微粒粉末であるフィラーをカップリングすることにより、強度を向上させた有機系築造材料です。わかりやすく言えば、金属の粉が入っているプラスチックとでもいいましょうか。異なった色調を何層も重ね合わせることにより、より自然な歯に近い質感を再現することができます。

強さは金属より劣りますが(100Mpa)、審美性の高さやそれ自体の軽さ、また保険適用によるコストパフォーマンスの高さにより、ゆう歯科クリニックではいま、最も頻繁に用いられている素材です。
また、コンポジットレジンとの接着性があるので、装着後の咬み合わせの調整を容易に行うことができます。

保険適用に大臼歯は含まれず、前歯、犬歯、小臼歯に限られます。硬質レジンジャケット冠は大臼歯の咬合力に耐えられるほどの強度はなく、もし使用する場合でも、歯周病などで強い咬合力を与えてはいけない歯のみに限定されています。

保険診療
前歯、犬歯、小臼歯 (保証期間2年)
保険外診療
大臼歯 19,500円 (保証期間2年)

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PMMAジャケット冠

PMMAジャケット冠PMMAジャケット冠 断面

PMMA(ポリメチルメタクリレート)という素材のディスクを、コンピュータを用いて機械や部品の設計・製図を行う「CAD-CAM(キャドキャム)」で歯の形に削り出して作製します。硬質レジンジャケット冠に比べて、しなやかで強度が高いことが特徴です。(120Mpa)

また、コンポジットレジンとの接着性があるので、装着後の咬み合わせの調整を容易に行うことができます。

弾性が強いため、歯との接着が弱いことから、特殊な強力接着剤を用いて接着をします。

保険外診療
29,200円 (保証期間2年)

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ハイブリッドセラミック冠

ハイブリッドセラミック アンレー窩洞形成ハイブリッドセラミック アンレー

ハイブリッドセラミック冠に使われているのは、セラミックとMFR(マイクロフィラーレジン)を混合した築造素材です。セラミックの強度とレジン(プラスチック)のしなやかさを併せ持っていることが特徴です。(100〜200Mpa)

ゆう歯科クリニックでは、松風社の「セラマージュ」、クラレ社の「エステニアC&B」,GC社「グラディア」の3種類の素材を、患者さんの歯の状態に合わせて選択しています。

また、コンポジットレジンとの接着性があるので、装着後の咬み合わせの調整を容易に行うことができます。

保険診療
クラウン(冠) 小臼歯 (保証期間2年)
保険外診療
クラウン(冠) 前歯、犬歯、大臼歯 32,400円 (保証期間2年)
アンレー 25,900円 (保証期間2年)

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メタルボンド冠


写真・説明文は準備中でございます。

保険外診療
クラウン(冠) 68,000円 (保証期間3年)

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ジルコニアジャケット冠

ジルコニアジャケット冠ジルコニアジャケット冠 断面

ジルコニアは、二酸化ジルコニウムが主成分のセラミックの一種です。金属と同等の強度(900Mpa)にもかかわらず、金属に勝る審美性を持ち合わせているのが特徴です。

ゆう歯科クリニックでは、コンピュータを用いて機械や部品の設計・製図を行う「CAD-CAM(キャドキャム)」で、ブロック状のものを歯の形に削り出したものを使用します。材料には、デンツプライ社の「セルコン」を使います。

現段階では、ジルコニア単体は白いのですが、透明感はなく、そのままの状態では歯の質感を再現することが難しいので、表面に「IPS e.max セラム」というセラミックを築造します。
しかしながら、最近になって「高透光性ジルコニア」という、単体でも質感の高い製品が開発されてきていますので、近い将来、強度の面からも審美性も面からも、最高の歯冠素材となり得ることでしょう。

保険外診療
クラウン(冠) 80,900円 (保証期間3年)

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オールセラミックジャケット冠

オールセラミックジャケット冠オールセラミックジャケット冠 断面

ゆう歯科クリニックでオールセラミックジャケット冠に使用しているものは、イボクラール・ビバデント社が開発した「IPS e.max プレス」というセラミックですが、これは、極めて高い審美性が特徴です。

「IPS e.max プレス」は、二ケイ酸リチウムガラスセラミックスのインゴット(かたまり)で、コンピュータを用いて機械や部品の設計・製図を行う「CAD-CAM(キャドキャム)」を用いて歯の形に削り出します。この方法で作製したものは、従来のセラミックを築造する方法で作製したものに比べて、強度がかなり高くなります。(400Mpa)

保険外診療
大臼歯 58,300円 (保証期間2年)

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コア―築造

歯の崩壊が激しく、残った歯質だけでは補綴物が維持できない場合に、コアーという土台で歯質を補強してから、補綴物を作製することがあります。比較的軽度な場合は、セメントを充填しますが、歯根まで補強が必要な場合は、歯型を採ってポストコアーという棒状の補強物を作り、歯に接着して補強します。

メタルコアー

メタルコアーメタルコアー断面

ゆう歯科クリニックでは、保険適用の素材として、GC社の「キャスティングシルバー」を用いています。
レアメタルの一種である「インジウム」を20%も配合し、耐変色性にすぐれ、金合金並みの延性を持つインジウム系銀合金です(380Mpa)。

保険診療
銀合金

グラスファイバーコアー

グラスファイバーコアーグラスファイバーコアー断面

保険適用外の素材としては、グラスファイバー繊維にMMA(メチルメタクリレート)という有機材料を染み込ませた、グラスファイバーコアーを用いています。
強度は金属には及びませんが、歯根への負担が少ないので、歯根破折を極力防ぐことができます。また、歯牙に近い半透明の色は、ジャケット冠と一緒に装着すると、ジャケット冠の自然な透過性を高めることができます。
ゆう歯科クリニックでは、グラスファイバーコアーの技術が提唱された2004年から、臨床実績を積み重ねています。

歯冠破折についての話はこちらからLinkIcon

保険外診療
13,000円 (保証期間2年)

歯牙組織図
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文中に出てくる「Mpa」は、
ビッカースという硬さの単位です。

CAD/CAM(キャドキャム)についての説明は、こちらのページをご覧ください。

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